大人から子供まで人気のある果物と言えるブドウ。そんなブドウを家庭でも育ててみたい方は多いのではないでしょうか?
ブドウ栽培はやや果樹の中では難易度は高いですが、立派なブドウを収穫できた時の喜びはひとしおです。
ここでは、家庭でブドウ栽培を楽しみたい際に、育てるコツや注意したいポイントなどについて解説していきます。
- 蔓性なので支柱や棚などにつるを誘引する
- 毎年冬頃に剪定を行う
- 日当たり・水はけのよい場所で育てる
- 雨の当たりにくい場所で育てると病気になりにくい
- 摘粒や摘果をして房を整理する
- 摘果が終わったころに袋掛けをする
- 水や肥料の与えすぎには注意する
家庭菜園でブドウを育てるコツ
蔓性なので支柱や棚が必要
ブドウはつる性の植物なので、蔓を誘引するための支柱や棚のようなものが必要です。
ブドウを鉢植えで育てる場合は、行燈仕立てにするのが簡単です。地植えの場合は、できれば棚のようなものを用意するのがおすすめですが、垣根を用意して誘引する垣根仕立てにすることもできます。
冬に剪定を行う
ブドウは毎年剪定を行い、枝を整理する必要があります。剪定は毎年冬の、ブドウが葉を落として休眠に入っているタイミングで行います。
剪定のやり方は複数ありますが、基本さえ押さえておけばやり方にこだわる必要はありません。
摘房・摘粒で房を整理する
ブドウは4月頃からできる小さな花房に花が咲き、その後大きくなって実がなり、我々が目にするブドウができます。
花房をそのままにしているとできる実が多すぎて、1つ1つの実が小さくなったり、
そのため、摘房(整房)や摘粒という作業を行って、適宜房を整理してあげる必要があります。うまく整理してあげれば、市販されているような立派なブドウができますよ。
病害虫に注意する
ブドウは病害虫が発生しやすく、特に多雨の時期や多湿の時期は注意が必要です。
日当たりや風通しを良くしたり、雨の当たりにくい場所で育てるなど、病害虫が発生しにくい環境で育てるとより成功しやすくなります。
また少々値段は高めですが、苗を購入する際は接ぎ木のウイルスフリー苗を購入して育てると、病気に強く栽培が容易になります。
やや痩せ気味の場所でも栽培は可能
ブドウを育てる場所は肥沃な場所である必要はなく、やや痩せ気味の土地でも育てることが可能です。特にワイン用のブドウを育てる場合などは、乾燥した瘦せ気味の土地で育てるべきとされる場合もあります。
肥沃な土地だと、ブドウは果実よりもむしろ葉や枝の成長に養分を使うようになり、果実に栄養が行き渡らなくなるためです。
肥料に関しても同様で、やりすぎると樹勢ばかりが良くなり、あまり美味しい実ができなくなる場合があります。
また、ブドウは水のやりすぎも良くなく、根腐れを起こしたり、そうでなくても水っぽい実ができたりします。そのため、適度に乾燥した水はけのよい場所がブドウ栽培に適します。
もちろん肥料のやらなさすぎや水の与えなさすぎ、あまりに土地がやせた場所で育てる事は問題があります。
ただし必ずしも堆肥や肥料をたくさん入れると良い実ができるというわけではなく、むしろやや痩せ気味で適度に乾燥した場所がブドウ栽培に適しているということは、頭に入れておくと良いです。
ブドウ栽培に必要なもの
ブドウ栽培で主に必要になるものとしては以下のようなものがあります。
プランター栽培の場合
- 鉢またはプランター(なるべく大きいもの・10号鉢以上がおすすめ)
- 果樹用培養土
- 鉢底石・鉢底ネット
- 支柱・棚(鉢植えの場合は行燈仕立てがおすすめ)
- ブドウの苗
- 剪定ハサミ
- 袋掛け用の袋
- ジベレリン溶液等(ジベレリン処理をする場合)
地植え栽培の場合
- 堆肥・石灰・肥料
- 支柱・棚
- ブドウの苗
- 剪定ハサミ
- 袋掛け用の袋
- ジベレリン溶液等(ジベレリン処理をする場合)
ブドウ栽培は接ぎ木したウイルスフリー苗がおすすめ
ブドウ栽培を始めたい場合、市販されているブドウの苗を購入するのが一般的です。
市販されているブドウの苗には主に接ぎ木苗と挿し木苗の2種類があります。
挿し木苗はその名の通り、ブドウの枝をそのまま土に挿して根付かせ、育てた苗です。
接ぎ木苗は台木ブドウを根元に近い位置で切り、その部分に穂木を繋ぎ合わせて作るもので、穂木としてつなぎ合わせた方のブドウが成長していきます。
台木には病気に強いものが用いられるため、挿し木苗と比較して病気になりにくいといった特徴があります。
接ぎ木苗で「ウイルスフリー」と表記されているものがありますが、これはその名の通りウイルスに侵されていない苗を意味するので、病気になるリスクが低く、家庭でも栽培しやすいです。
挿し木苗の方が安価ですが、接ぎ木苗の方が以上のような理由から、家庭でも育てやすいので、できるなら「ウイルスフリーの接ぎ木苗」を選ぶのがベストです。
ブドウの植え付け時期
ブドウの植え付けは春~秋にかけてであれば行えますが、12月~翌2月または3月ごろの苗が休眠に入っている磁気が植え付けの適期です。
ただし、極端に寒い時期に植え付けを行うのは避けるようにします。寒冷地の場合は、3~4月頃に植え付けを行ってもよいでしょう。
ブドウの収穫時期
ブドウの収穫時期は、品種で異なりますが8~10月頃が目安で、開花から100日程度で収穫時期を迎えます。
ブドウ栽培に適した場所
ブドウを栽培する上で1つ問題になることがあるとすれば、「ブドウは雨に弱い」ということです。
ブドウはもともと雨の少ない地域が原産であり、多雨の日本の気候にはどちらかというと不向きです。実際にブドウ農家などでは、ブドウの上にビニールを張って、雨除けをして栽培しています。
もっとも、家庭で大掛かりな設備は難しい上に、近年は比較的雨に強い品種も多いので、雨除けがないと栽培できないというわけではありません。
ただし軒下、またはカーポートのような比較的雨の当たりにくい場所で栽培するなど、家庭でもできる工夫をしておくことで、栽培を成功させやすくなります。
鉢植えの場合は、できるだけ雨の当たりにくそうな場所に置いておきましょう。
ブドウ栽培には日当たりの良い環境が適しています。土質にこだわる必要はありませんが、酸性土壌には弱いため(最適pHは6.0~7.0程度)、土壌が酸性に傾いている場合は石灰を散布する必要があります。
ブドウの生育適温
ブドウは年平均10~20℃程度の温暖な地域が栽培に適しているとされ、日本の北海道~九州まで、広い地域で栽培が行えます。
ただし、ブドウは冬の休眠期に低温にある程度の期間(7.2℃以下×1000時間が目安)当たる必要があるので、亜熱帯地域のような場所ではあまりブドウは栽培されていません。
ブドウは暑さ寒さにも比較的強いので、温度に悩まされることは少ないと思います。ただし極端な高温下では高温障害が出ることがあります。
耐寒性 | 普通 |
---|---|
耐暑性 | 強い |
好適土壌pH | 6.0~7.0 |
ブドウのプランターでの植え付け方法
ブドウは10号以上の大型の鉢を用意すれば、プランター(鉢)での栽培が可能です。
使用する用土
用土はホームセンターや園芸店等で売られている市販の果樹用の用土を利用するのが簡単です。
自作する場合は、赤玉土と腐葉土を7:3程度に混ぜたものを利用すると良いです。
植え付け方法
植え付けの方法は他の植物や果樹と大きな違いはありません。
用意した鉢の底に鉢底石または鉢底ネットを敷き、用意した培養土を鉢の中に投入します。ある程度の高さまで投入したら、ポットからそっと苗を取り出して、植え付けを行います。
生育期の植え付けの場合は、ポットから取り出す際に土を崩さないように注意してください。
水やり
鉢植えの水やりは土表面が乾いたらたっぷり与えるのが基本です。1回の水やりで与える量は鉢底から流れ出る程度が目安です。
鉢植えの場合は地植えの場合と比べて乾燥しやすいので、乾いている場合は水やりを行います。ただし冒頭でも述べたように、水の与えすぎには注意してください。
ブドウの地植えでの植え付け方法
土づくり
ブドウは日当たりや水はけがよい場所が適しています。土質は痩せ気味でも育つので、過去に植物を育てていたような場所であれば、そのまま植えても問題ないことが多いでしょう。
かなり痩せている場所の場合は、腐葉土または堆肥を入れるようにします。
ブドウは弱酸性~中性程度の土壌を好みます。酸性に強く傾いている場合は、石灰を散布しておきます。
植え付け方法
植え付け方法自体は他の植物と大差はなく、ブドウを植えたい部分にポットがすっぽり入る程度の穴をあけ、ポットから苗をそっと取り出して植え付けを行ってください。
生育期に植え付ける場合は、ポットから取り出す際に土を崩さないように注意してください。
水やり
地植えのブドウは水やりは基本的に必要ありません。
冒頭で述べたように水を与えすぎると水っぽい実になったりするので、地植えの場合であればやや乾燥しているかなと感じる程度でも問題はないことが多いです。
雨が一向に降らず、乾燥が酷い場合は様子を見つつ水やりをすると良いです。
ブドウ栽培の管理作業
ブドウの追肥
鉢植えの場合、施肥は年3回行うのが原則で、1度目は2月(元肥)に行い、2度目、3度目はそれぞれ翌6月頃・収穫後(お礼肥)に行います(追肥)。
地植えの場合は、11月頃に元肥を与え、収穫後にお礼肥を与えるケースが多いです。場合によっては、6月頃にも追肥を行います。
施肥する肥料は窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)がバランスよく含まれているものが適しています。
ブドウの剪定
ブドウの剪定は1月頃に行います。
冬の間はブドウは落葉するため枝が見えやすく剪定が容易であるうえ、休眠期であるうえ切り口から樹液が流れ出にくいため、この間に剪定を済ませておくのがポイントです。
- 1年目の剪定
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ブドウは植え付けたその年から剪定を行います。1年目の剪定においては、主枝を60cm程度の部分で切り取ります。
主枝以外の側枝も切り落としておきましょう。
- 2年目の剪定
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2年目においては具体的に樹形をイメージしながら剪定を行います。
仕立て方としては、鉢植えの場合は「あんどん仕立て」にするのが簡単です。地植えの場合は、「一文字仕立て」や「H型仕立て」(支柱や棚を用意する場合)、「垣根仕立て」(フェンスに誘引する場合)などがあります。
- 3年目以降の剪定
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ブドウは3年目ごろから実がなり始めます。3年目以降の剪定の仕方は、品種によって以下の2通りの剪定の方法があります。
- 短梢剪定..2~3個程度の芽を残して剪定する
- 中梢剪定..4~6個程度の芽を残して剪定する
- 長梢剪定..5~10個程度の芽を残して剪定する
短梢剪定はマスカットベリーAやシャインマスカット、デラウェアなど、生長がゆるやかな品種で行います。いっぽう長梢剪定は、巨峰などの生長が盛んな品種において行われます。
長梢剪定は切るべき枝を選別する必要があるため、初心者の方だと難しく、慣れている方に頼むのが良いです。
一方で短梢剪定は、基本的に切る枝を選別する必要がなく、初心者の方でも割合簡単に行えます。そのため初めてブドウ栽培をする方は、まずは短梢剪定を行う品種から始めるのがおすすめです。
ブドウの摘心
ブドウの新梢(今年伸びた枝の事)は勢いよく伸びていきます。そのままにしておくと伸びすぎてしまい邪魔になる上、栄養が枝の方へ行ってしまうので、20節程度を目安に残して残りは摘心します。
ブドウの整房・摘房
ブドウの整房は4~5月ごろのブドウの花が開花する直前に行います。
ブドウの花房にはたくさんの花蕾がついていますが、これらをすべて成長させようとすると実が大きくならないので、必要な分だけ残し、それ以外は摘み取ります。
この際花蕾の下から一定の段数を残し、それより上の花蕾を摘み取るようにします。どの程度の段数を残すかは、品種によって異なります。
ブドウの摘粒
6月頃、ある程度果実が大きくなったら摘粒を行います。摘粒をすることで果実同士のスペースができるため、より大きな実ができるうえ、実の形や房全体の形も整います。
この際残す粒数は品種によって異なり、例えば巨峰の場合は30~35粒程度とされます。
種なしブドウを作るならジベレリン処理を行う
ブドウを種なしにしたい場合は、「ジベレリン処理」を行います。ジベレリン処理は専用のジベレリン溶液を用意すれば家庭でも行えるので、種なしブドウを作りたい方は是非試してみてください。
ジベレリン処理は2度行う必要があり、1度目はブドウの花が満開になったころから3日以内、2度目は1度目のジベレリン処理を行った日から10~15日後を目安に行います。
ジベレリン処理は晴れた日に行ってください。ジベレリン溶液が乾かないままだと、いわゆる「ジベ焼け」と呼ばれる果皮障害が発生しやすくなるためです。
ジベレリン処理の大まかな手順は以下の通りです。
- 市販のジベレリン溶液を購入し、水で既定の倍率に薄める
- 薄めたジベレリン溶液を容器(カップ等)に入れる
- ブドウの花穂の部分にジベレリン溶液をカップに入れたまま浸漬させ、軽く振る
なお、ジベレリン処理でどの程度種なしにできるかは品種によって差があります。
シャインマスカットのようなジベレリンに対する感受性が高い品種であれば、処理によってほぼ全て種なしにすることができます。一方、感受性が中程度のピオーネや巨峰などは、種なしになる実は85%程度とされています。
ブドウの袋掛け
収穫時期が近づいてきたら、ブドウに専用の袋をかけます。袋掛けをすることにより、病虫害や鳥害を防ぐことができます。
袋掛け用の袋はインターネット上でも販売されているので、家庭でも入手が可能です。
袋掛けをする際は、まずブドウの房が袋にすっぽり入るよう袋の中に入れ、口についている針金(止金)を倒して枝の部分に回しつけ、袋の口の部分を閉めるようにします。
この際、止金をぐるぐると何周も巻き付ける必要はなく、一周程度回して固定するような形で問題ありません。
ブドウの収穫
ブドウの収穫時期は8~10月頃が目安です。
ブドウは枝に近い方の実から順番に成熟していきます。実全体が成熟し、色づいた頃が収穫の適期となります。
ブドウの未熟果は酸っぱいので、試しに1粒を試食してみて、問題がなければ収穫すると良いです。すっぱみが強い場合は、もう少し待ってみると良いでしょう。
実際に収穫をする方法は、ブドウの房全体を手で優しく持ち、ハサミで枝の部分を切り取って収穫を行います。収穫は晴れた日の午前中に収穫を行うと良いです。
なお、ジベレリン処理を行った場合はやや成熟が早く、収穫時期も早くなる傾向にあります。
ブドウの病害虫
晩腐病
糸状菌(カビ)によって生じる病気で、雨によって媒介されます。病害は主に果実に発生し、腐敗型の病斑を生じます。病害が生じた果実は最終的には乾燥し、ミイラのような状態になってしまいます。
晩腐病は雨に当てないのが一番の対策になります。
病害が発生した実に関しては、なるべく早い段階で取り除いてしまうのが良いです。また、風通しや日当たりをよくするなど、栽培環境を整えることも対策になります。
べと病
糸状菌(カビ)によって発生する病気で、葉などに病斑が生じ、次第に拡大していきます。病斑は初期のころは薄い黄色をした小さな病斑になりますが、次第に大きくなって淡褐色の病斑になります。
また、べと病を生じた葉の裏には白いカビが生えています。
病斑は晴天の日が続くと乾燥してカラカラとした感じになりますが、雨の日が続くと病名の通りベトベトした状態になります。
べと病が生じた葉等は取り除いて処分し、初期であれば薬剤で防除することも可能です。べと病は進行すると薬剤による防除も難しくなるので、なるべく早く対処する必要があります。
灰色かび病
糸状菌(カビ)を原因とし、病名の通り灰色のカビを生じる病気です。灰色かび病は多犯性で、様々な果樹や野菜等に発生する病気ですが、ブドウに発生することもしばしばです。
灰色かび病は果実や葉など広い部位において発生し、発生するとカビが生じ、次第に該当部位が腐敗・枯死していきます。
放置しているとカビが飛び散り被、なるべく早く対処する必要があります。
ブドウスカシバ
ブドウスカシバは蛾の仲間の一種で、成虫はアシナガバチに似たような姿形をしています。
ブドウスカシバの幼虫はブドウの新梢の中に侵入して食害します。幼虫が侵入した所は紫赤褐色となり、次第に枯れてしまいます。
ちなみに、釣餌として利用される「ブドウムシ」は、このブドウスカシバの幼虫の事です。
ブドウトラカミキリ
ブドウトラカミキリはカミキリムシの一種で、幼虫がブドウの枝の内部に侵入して食害する害虫です。被害が発生すると新梢が枯れたり、枝が折れたりします。
ブドウトラカミキリの体長は2cm程度で、カミキリムシと言っても小さな虫です。
幼虫は枯れた枝の中でも生育できるので、被害を受けた枝に関しては、切り取って処分してしまうようにしてください。
ブドウの豆知識
ブドウは西アジア・北アメリカが原産とされ、温帯地域を中心に世界で広く栽培されています。
ブドウは生食のほか、乾燥させてレーズンにしたり、ワインやブランデーなどのアルコール飲料にしたりと、様々な用途に使用されます。
日本ではブドウというと生食にしたりジュースやレーズンに利用したりするイメージがありますが、世界で栽培されているブドウはワイン用のものが多く、世界のブドウの生産量のうち70%程度はワイン用とされています。
ブドウの品種
栽培されているブドウの品種は大まかに分けるとヨーロッパ種、アメリカ種とその交雑種があります。日本で栽培されているブドウの大半は交雑種で、主に生食用の品種です。
日本で栽培されているブドウの主な品種と、その特徴は次の通りです。
- 巨峰
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日本で栽培されている代表的なブドウの1つで、日本原産の品種です。黒紫色の粒で、強い甘みがあるうえ、多汁で香りも良いことから根強い人気があります。
- ピオーネ
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巨峰とよく似た品種ですが、全体的にこちらのピオーネの方が実が大きくなる傾向にあります。味はすっきりしていて、強い甘みと程よい酸味が特徴です。
- シャインマスカット
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2006年に品種登録された緑系のブドウです。酸味が少なく甘みが強い上に、すっきりとした味わいで人気も高い品種です。
シャインマスカットは皮が薄いため、皮ごと食べることができます。
- デラウェア
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小粒なブドウとして有名で、よく店頭にも並ぶ品種の1つです。果皮は赤紫色をしていて、食味が良いため生食用として栽培されるほか、白ワインに利用されることもあります。
- 藤稔
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藤稔はピオーネに井川682という品種を掛け合わせて作られた品種です。巨峰とよく似た品種ですが、より実が大きくなるうえ、強い甘みと適度な酸味があり食べやすい品種です。
- マスカットベリーA
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日本のワインの父とされる川上善兵衛氏が育成した品種で、赤ワインの原料とされるほか、生食用として利用されることも多い品種です。甘みがあって日持ちも良いのが特徴です。
基本的に栽培が容易なのは小粒のブドウで、有名なものの中だとデラウェアが最も初心者向きとされます。
小粒のもの以外だと、比較的育てやすいものとしてはマスカットベリーAが挙げられます。
一方で緑系のブドウはやや難易度が高い傾向にあるとされますが、小粒のナイアガラなどは比較的容易であるほか、人気の高いシャインマスカットもブドウの中では栽培は容易です。
ブドウの栄養
ブドウの甘さはブドウ糖や果糖といった糖分によるものですが、これらはエネルギーとして吸収されやすい特徴があります。
そのため勉強、仕事の際や運動の際など、素早くエネルギーを補給したいときに便利です。注意点として、食べ過ぎは糖分の摂りすぎにもなるので、適度に食事に取り入れるようにしましょう。
また、ブドウには抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富であるほか、体の調子を整えるのにも役立つ各種ビタミンも含まれていて、健康増進に役立つ果物といえます。
ブドウのスーパーでの価格
ブドウのスーパーでの価格は品種によって異なります。巨峰などの場合、1房700~1000円程度、シャインマスカットのような高級品種だと、1房2000~3000円程度になります。
外国産の輸入ブドウであれば、もう少し安価で購入できます。
ブドウの保存方法
ブドウは比較的傷みやすい果物なので、収穫後はなるべく早く食べるのがベストです。すぐに食べない場合は、冷蔵庫で保存します。
冷蔵庫の野菜室がベストですが、ない場合は冷蔵室に入れてもOKです。その際は冷気に当たらない位置に置いておくと良いです。
この際、事前に実を切り分けて1粒ずつにしておくことで、房のまま置いておくより長く保存できます。この方法だと1週間程度保存可能で、切り分ける際は、実の上側につく枝の部分を2mm程度残して切り分けます。
枝ごと外してしまうと、外した部分から水分が漏れて傷みやすくなるためです。既に果皮が破れているようなものは、取り除いておきましょう。
なお、ブドウは冷凍保存も可能です。食べきれない場合は、軽く洗ってペーパータオルで拭いてから、フリーザーパックなどに入れて冷凍してください。