とうもろこしは「小麦」「大豆」と並んで安価なドッグフードに頻繁に登場する食材のひとつです。
それでいて犬にとって非常に消化の難しい食材でもあります。
結論からいうと、「犬はとうもろこしを食べることはできます」が、個人的にはあまりおすすめはできません。
今回は犬にとうもろこしを与えるメリットやデメリットのほか、与える際に知っておいてほしい注意点などを詳しく解説していきます。
犬にとうもろこしを与えるメリットとは
とうもろこしは食物繊維の一種「セルロース」が豊富に含まれます。
食物繊維は水に溶ける”水溶性”と溶けない”不溶性”に分けられますが、とうもろこしに含まれるのは”不溶性”。
不溶性食物繊維は腸内の水分をたくさん吸収して便を大きく膨らませ、腸に適度な刺激を与えることで便意を促すはたらきをします。
また、それと同時に善玉菌を増やして腸内環境を整え、免疫機能を上げる効果もあります。
そして他には「ビタミンB群」も豊富で、細胞を再生・新生させて体の成長を促すはたらきをします。
また、とうもろこしに非常に多く含まれている炭水化物の代謝を助ける栄養素でもあります。
他にもとうもろこしには葉酸、カルシウム、ビタミンEなどを含むため、このような効果があると考えられます。
- 夏バテ防止
- 細菌やウイルスの侵入をブロック
- ガン予防
- 骨や歯を丈夫に
- 貧血予防
犬にとうもろこしを与える際の注意点・正しい与え方
冒頭で述べたように、とうもろこしは犬にとって非常に消化に悪い食べ物。
注意点1.消化のしやすい形に変える
とうもろこしを粒ごと与えてしまうと、高確率で消化されずに元の形のまま便と出てきます。
与えるのであれば消化がしやすいよう、茹でて柔らかくしたのち、フードプロセッサーなどでつぶしてペースト状にしてあげましょう。
注意点2.アレルギーに注意する
とうもろこしを始め、小麦、米、麺類などの炭水化物に対してアレルギー反応を起こす犬がいます。
注意点3.与えすぎに注意する
とうもろこしなど炭水化物の多いものは与えすぎると肥満になります。
おやつやトッピングに使用するにしても、小型犬であれば2~3粒で十分です。
注意点4.缶詰のとうもろこしは与えない
よくスーパーなどで販売されている「スイートコーンの水煮」。
缶詰の中には遺伝子組み換えコーンを使っているもの、食塩・砂糖・保存料などの添加があるものなど様々。
犬にとってはデメリット面しかないので避けましょう。
注意点5.コーンスープ(コーンポタージュ)は与えない
市販のコーンスープは【食塩、砂糖、生クリーム、コーンスターチ、チキンブイヨン】など犬の健康を考える上で不必要なものばかりで作られています。
腎臓や心臓に大きな負荷がかかることが予想されますので、犬に与えるのはやめましょう。
注意点6.とうもろこしの芯は与えない
とうもろこしの芯というのは繊維の塊のようなもので、消化が出来ないどころか胃や腸でふさがって最悪の場合開腹手術になるケースも。
誤飲が発覚してからすぐに病院に行けるようなら連れていき、もし行けない場合は最低でも2~3日は体調の変化がないかよく観察してください。
閉塞を起こしているなら嘔吐などの症状が必ず現れます。
このように犬にとうもろこしを与えることは多少なりともリスクが伴う行為。
犬は甘いものが好きな子が多いので与えれば喜ぶとは思いますが、与えるのであればこれらのことを頭に入れたうえで正しい与え方をしてください。