毎年夏になると、街中でもSNSでも犬に人間のアイスクリームを食べさせている人を頻繁に目にします。
「百害あって一利なし」とキッパリ言い切れるこの行為、具体的にどんな危険があるのか知っていますか?
犬にアイスクリームを与えてはいけない理由を詳しく解説していきます。
犬にアイスクリームを与えてはいけない理由
糖とカロリーが肥満の原因に
一般的なアイスクリームには糖分が20gほど含まれていますが、これを角砂糖に換算するとなんと7個分。(ちなみにマックシェイクは13個分)
人間は冷たい食べ物だと”甘み”を感じにくい生き物なので、「甘くておいしい」と感じてもらうためにはより多くの砂糖を入れる必要があるのです。
そのため、たとえばワンちゃんにほんの一口しかあげなかったとしても、その一口にとてつもない量の砂糖が含まれていることになります。
乳糖で下痢になる可能性も
アイスクリームに欠かせない原料・牛乳には「乳糖」というものが含まれています。
人間でも牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする、という人が結構いますが、これは「乳糖不耐症」と言って乳糖を分解する酵素が少ないためにおなかが緩ることをいいます。(なんと日本人の約80%がこの乳糖不耐性だとか)
犬もこの乳糖を分解するのが苦手な動物で、消化するのに十分なだけの酵素を持っていません。
ただ、中には耐性を持っている子がいて、必ず下痢になるかと言われればそんなことはないみたいです。
とは言えアイスの冷たさで単純におなかが冷えて下痢になる可能性はどの子にもあるので、どちらにせよおすすめはできません。
中毒を起こす食材が入っているかも
チョコアイスに含まれるテオブロミン、抹茶アイスに含まれるカフェインは、体質や摂取量によっては犬が中毒を起こすことがあるので注意が必要です。
あとはナッツ類全般もダメなので気をつけてください。
これならOK?犬用アイスクリーム
今どき本当になんでもありますね~。
楽天で「犬用アイスクリーム」と検索してみたところ複数のショップがヒットしました。
が、ほとんどの商品に「植物性クリーム」が使われていました。一概に植物性クリームがダメってことではないんですが、人工的に作られている油脂の可能性があるので個人的に避けたい原材料ではあります。
植物性クリームが使用されていない「犬用アイスクリーム」はありませんでしたが、
そんな中見つけたのがドッグダイナーさんが作る犬用アイスクリーム。これなら生の食材をミキサーで絞って作っているので安心ですね。
だいたいのワンちゃんが冷たい食べ物に慣れていないと思うので、与える際は少量ずつ、おなかの調子をみながら与えるようにしてください。
まとめ
以上、今回は犬とアイスクリームについてまとめてみました。
- 糖とカロリーの摂りすぎで肥満・病気になる可能性がある
- 乳糖が分解できないので下痢をすることがある
- 食材によっては中毒を起こす
食べさせたからと言って即病気になったり即中毒を起こしたりするわけではありませんが、愛犬の健康を気遣うなら食べさせないほうが良いですね。