日本では、もずくと言ったら「もずく酢」を思い浮かべる方がほとんどでしょうか?
結論から先に言うと、犬も、もずくを食べさせることが出来るのですが、よくカップに入って売っている「もずく酢」は与えることが出来ません。
絶対酢はダメかと言うと、そうではありません。
今回は犬にもずくを与えるメリット、デメリットのほか、与える際の注意点も解説していきます。
愛犬にもずくを食べさせてあげたい、と思った時の参考にどうぞ!
犬にもずくを与えるメリットとは?
もずくには他の海藻からは摂取することができない「セレン」という成分を含んでいます。
セレンは、抗酸化作用に優れており、がんの発生、進行、転移を防ぐほか、解毒やアンチエイジングの効果があり、細胞や皮膚、血管、内臓などの老化を遅らせ、若々しい体を保つはたらきがあります。
この、もずくに含まれるセレンは、他の抗酸化物質であるビタミンCやEと一緒に摂ると抗酸化力がパワーアップします。
具体的な食材名としてはブロッコリー、かぼちゃ、さつまいも、青魚、レバー、卵、納豆などでしょうか。
また、もずくのぬめり成分「フコイダン」は食物繊維の一種で、食後の血糖値の上昇を抑え、血中コレステロールを抑制するはたらきがあるため、糖尿病や高脂血症の予防、改善にも効果が期待できます。
他にも、もずくには豊富なミネラル、ヨウ素、アルギン酸などを含むことから以下のような健康効果が期待できます。
- 整腸作用
- 肥満予防
- 胃潰瘍の予防、改善
- 血液をサラサラにする
- 有害物質の排出
注意が必要?犬ともずく酢の安全な関係とは
もずく酢とは、細い糸状の海藻であるもずくを酢で味付けした日本の伝統的な料理です。
主に酢の物として食べられ、清涼感のある風味が特徴です。
多くの場合、もずく酢には酢、砂糖、塩などの調味料が加えられており、さっぱりとした味わいが楽しめます。
もずく酢の栄養成分
もずく自体は非常に低カロリーで、100gあたり約4kcalしかありません。
そのため愛犬にとってもカロリーオーバーの心配は少ないと言えます。
また、もずくには食物繊維であるフコイダンが豊富に含まれており、整腸作用や血糖値の上昇抑制に役立ちます。
他にもβ-カロテンやカルシウムが含まれており、栄養価が高い食材です。
しかし、もずく酢にする際に加えられる調味料が犬にとっては注意点となります。
犬にもたらすもずく酢の効果
もずくに含まれるフコイダンは、犬の健康に幅広い効果をもたらします。
整腸作用によって便通を改善し、胃腸の健康をサポートしてくれます。
また、血液をサラサラにする効果もあるため、犬の血行を良くする可能性があります。
フコイダンの他にも、がん予防やアンチエイジング効果が期待されるセレンなど、栄養素が豊富に含まれています。
ただし、もずくを酢の物として与える際の注意点として、酢や砂糖が犬に与える影響を考慮する必要があります。
愛犬に初めてもずくを与える場合は、少量から様子を見ながら試すことが重要です。
犬にもずく酢を与える際の注意点
お酢には、いろいろと体にいい作用があります。
もずくがなぜ酢と一緒に食べられることが多いかというと、繊維が柔らかくなって食べやすくなるのと同時に、抗がん作用のあるフコイダンが摂取しやすくなることが挙げられます。
ですが、酢のようにツンと来る刺激臭の強い食べ物は嫌がって食べたがらないことも多いです。
動物界では、酸っぱいものは、腐っているという認識をしているからです。
適量とはどのくらいか?
犬にもずくを与える際の適量は非常に重要です。
もずく酢に含まれる酢や塩分は犬の体に負担をかける可能性があるため、もずくそのものを少量から始めましょう。
最初はほんの一口サイズを基準に、犬の体調や体格に応じて量を調整してください。
そして、その際には犬の反応を観察し、消化に問題がないか確認することが必要です。
一般的には、食事全体の数パーセント以内に抑えることが推奨されます。
与え方のポイント
犬に与えるときは味付けなしの「生もずく」を買ってきて、しっかりと茹で上げたあと消化のしやすいように細かく刻んであげる方が良いです。
市販のもずく酢は避け、シンプルに調理したもずくを使用しましょう。
また、もずくと合わせて犬が安全に摂取できる他の食材と組み合わせることで、栄養バランスを整えることができます。
特に消化を促進する食材や抗酸化作用のある野菜などと一緒に与えることを考慮してみてください。
避けるべきもずく酢のタイプ
犬には通常のもずく酢ではなく、無味・無添加のもずくを与えることをお勧めします。
市販のもずく酢には酢や糖分が含まれていますが、これらは犬の胃腸に刺激を与える恐れがあるため、避けるべきです。
特に甘味料が添加されている場合や、味付けされているもずく酢は健康被害のリスクがあるので注意が必要です。
可能であれば、生のもずくを湯通ししてから提供することが最も安全です。
もずく酢を与えるときの具体的な例
どのように調理して与えるか
犬にもずくを与えるときは、まずもずく酢ではなく生もずくを選ぶことが基本です。
もずく酢には犬にとって不適切な酢や糖分が含まれていることが多いためです。
生もずくを使用する場合、まずしっかりと湯通しして食べやすくすることが重要です。
その際、塩分が含まれている可能性があるので、湯通しをした後に塩抜きを行うことも忘れないようにしましょう。
あくまで少量を、初めて与える際は犬の体調の変化を注意深く観察しながら与えると安心です。
他の食材との組み合わせ
もずくは他の食材と組み合わせることで、犬の健康にさらに良い影響を与えることができます。
例えば、ブロッコリーやかぼちゃ、にんじんなど犬が安全に食べられる野菜と組み合わせることで、食物繊維やビタミンの摂取量を増やすことができます。
また、納豆などの発酵食品を少し加えることで、消化を助ける効果も期待できます。
ただし、これらの食材も過剰に与えないように注意しましょう。
愛犬の健康を考え、バランスの取れた組み合わせを心掛けると良いでしょう。
もずく酢以外の海藻の選択肢
めかぶやわかめとの比較
愛犬に海藻を与える際の選択肢として、めかぶやわかめも考えられます。
もずく同様に、これらの海藻も食物繊維が豊富で、整腸作用が期待できます。
めかぶにはアルギン酸が含まれており、コレステロールの低下をサポートします。
一方、わかめにはヨウ素が多く含まれており、甲状腺の健康を維持するのに役立つと言われています。
ただし、どちらも与え過ぎには注意が必要です。
ヨウ素の過剰摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性がありますので、適量を心がけましょう。
犬に適した海藻の種類
犬にとって安全に摂取できる海藻としては、塩分が少ない生のもずくや湯通ししたわかめが挙げられます。
これらの海藻は、犬にも無理なく消化され、健康効果を引き出せます。
先述の通り、もずくはフコイダンによる整腸作用が期待でき、わかめは適量を守ればヨウ素などのミネラル供給に役立ちます。
また、めかぶも食べることができますが、塩分に気をつけて与えてください。
それぞれの海藻には独自の栄養価がありますので、愛犬の健康状態や好みに応じて選ぶのが良いでしょう。
いずれにしても、初めて与える際には少量から始め、体調の変化がないか注意深く観察することをお勧めします。
良いもずくの選び方
もずく選びにはいくつかのポイントがあります。
まず、色が濃く粘液の部分に濁りのないものを選ぶことが大切です。
鮮度が高く、品質の良いもずくは色鮮やかで、透明感があります。
また、もずくの種類によって特徴が異なるため、お好みや用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
例えば、オキナワもずくは太めで柔らかく、ツルッとした喉ごしを楽しめる一方、イシもずくはシャキシャキとした歯応えがあり、磯の香りや海藻の旨味が濃いです。
旬の時期には、特に花もずく(端もずく)と呼ばれるものがおすすめで、非常に細くて柔らかく、強いヌメリ気があります。
もずくは健康にも良いとされ、フコイダンという成分が豊富に含まれており、カロリーも低いため、ダイエットにも適しています。
ただし、塩分の摂り過ぎには注意が必要です。これらの情報を参考に、自分に合ったもずくを見つけてください。
店頭で買う場合は『磯の新鮮な良い香りがするかどうか』が最終的な判断材料になると思います。
それから日本国内で流通しているもずくの9割は沖縄産らしいのですが、まれに外国産のものもあるので産地にこだわる方はそこもチェックしてみてください。
まとめ:犬に安全にもずくを楽しませるために
犬にもずくを与えることは、適量を守り正しい方法で行えば健康的な選択肢となります。
ただし、犬にもずく酢を与える際には特に注意が必要です。
市販のもずく酢は、一見健康によさそうに見えても、犬にとって不適切な成分、特に酢や塩分、糖分が含まれている可能性があります。
これらの成分は、犬の健康に悪影響を及ぼすことがあるため避けるべきです。
代わりにもずくを調理する際には、塩抜きなど前処理を施し、その後、無味無臭、または穏やかな調味で与えることを推奨します。
犬にとって安全にもずくを楽しませるためには、調理方法に注意し、適切な量を守ることが大切です。
そして、新しい食材を与える際には、必ず少量から始めて、犬の体調やアレルギー反応に注意を払うようにしましょう。
もずくを愛犬の食事に取り入れる際は、他の健康的な食材と組み合わせることで、抗酸化作用を高めることも可能です。
しかし、最初に新しい食材を与える際は、獣医師に相談し、愛犬の健康状態を確認した上で行うことが推奨されます。
これにより、犬にもずくを安全かつ楽しく味わわせることができるでしょう。