犬にたけのこを与えないほうがいい4つの理由

犬にたけのこを与えないほうがいい4つの理由

春から初夏にかけて旬を迎えるたけのこ。

炊き込みご飯にしても煮物にしてもおいしいですが、愛犬には与えるのはあまりおすすめできません

今回は犬にたけのこを与える前に知っておくべき4つの危険性のお話です。

目次

犬にたけのこを与えないほうがいいのは何故?

犬に筍を食べさせるのは危険

たけのこは非常に多くの食物繊維を含んでいる食材です。

食物繊維というと、便秘を解消したりコレステロールを下げたり良いイメージを持っている方も多いかと思います。

確かに間違いではないのですが、それは「適量であれば」の話。

1.消化不良を起こす

もともと肉食寄りである犬にとって繊維質の多いものは消化するのが難しく、消化不良を起こして嘔吐・下痢の症状が出ることもあります。

特別栄養価が高い野菜でもないので、あえてリスクを負って与える意味はなさそうです。

2.誤嚥をまねく

繊維質が多いたけのこは噛み切るのが難しい食材のひとつですよね。

噛んでいるうちに歯に繊維がはさまった、なんて経験をしたことがある人もけっこう多いのでは?

それはワンちゃんにとっても同じこと。

繊維が歯に挟まることで誤嚥に繋がったり、きちんと食べかすを掃除しないと歯周病の原因にもなります。

特に子犬・老犬は誤嚥(ごえん)しやすいので、どうしても食べさせたい時はみじん切りにするなど工夫が必要です。

3.結石の原因になる

たけのこが持つ独特のえぐみの正体は「シュウ酸」という成分で、体内のカルシウムと結合することで「シュウ酸カルシウム」に変化します。

シュウ酸カルシウムは体内に溜まると結石の原因になることで知られています。

また、貧血を引き起こしたり骨がもろくなったりすることもあるようです。

シュウ酸は茹でることによって70%~80%を減らせるため、もし愛犬に食べさせるならば加熱処理は必須だと言えるでしょう。

4.アレルギーに似た症状を引き起こす

たけのこに含まれる「アセチルコリン」が、皮膚の発赤や痒み、血圧低下などアレルギーにそっくりな症状を起こすことがあります。

このような物質のことを【仮性アレルゲン】と呼んだりします。(アレルギーではないため程度も軽く1~2時間という短時間で消息する)

仮性アレルゲンは熱に弱いため、茹でてアク抜きすればずいぶん症状を抑えることができます。

とは言え、どの子にも発症するリスクはあるので、初めてたけのこを与えたあとは異変がないかよく観察するようにしてくださいね。

たけのこを犬に与える際の注意点

たけのこを犬に与える際の注意点

生のたけのこを絶対に与えない

生のたけのこは犬にとって消化が難しく、えぐみが強いため、消化不良や胃腸への負担を引き起こす可能性があります。

また、生の状態ではシュウ酸が多く含まれており、腎臓に悪影響を及ぼすリスクも高まります。

そのため、絶対に生のたけのこを直接与えることは避けてください。

また、食べる際の安全性を確保するためにも、たけのこは必ず加熱処理を施した状態で与えるようにしましょう。

与える量を適切に管理する

たけのこは食物繊維が豊富なため、過剰に与えると消化不良や便の量が増えすぎてしまうなどの不調を引き起こします。

一度に大量のたけのこを食べることは犬の体に負担をかけるため、与える際には適量を守ることが重要です。

目安として、一日の食事量の10%以内に抑えましょう。

また、初めて与える場合はごく少量を試し、アレルギー反応などが出ないか注意深く観察することが大切です。

加熱処理とアク抜きの重要性

たけのこに含まれるシュウ酸は腎臓に負担をかける可能性があるため、加熱処理とアク抜きが必要不可欠です。

たけのこを茹でることでシュウ酸を70%〜80%減らすことができるため、与える前に必ずしっかりと加熱し、アク抜きを行いましょう。

また、たけのこをそのまま犬に与えるのではなく、小さくカットして柔らかくすることで、喉や食道に詰まるリスクを軽減することができます。

体調が優れない場合には控える

犬の体調が優れない場合や消化器官にトラブルを抱えている場合は、たけのこを与えることを控えてください。

特に、胃腸が弱い犬や便秘気味の犬、腎臓病や結石のリスクがある犬には適していません。

また、季節の変わり目で体調を崩しやすい時期などにも慎重に観察し、必要に応じて与えるのを見送る選択肢を持つことが大切です。

愛犬の健康を守るためにも、無理に新しい食材を取り入れない姿勢が求められます。

たけのこ以外のおすすめの野菜

犬が食べても安全な春野菜の例

愛犬に健康的な食事を提供するためには、安全で栄養価の高い野菜を選ぶことが重要です。

春が旬の野菜の中で犬が食べても安全とされているものには、例えば、アスパラガスや小松菜、カブなどがあります。

これらの野菜はビタミンやミネラルが豊富で、適切な調理法を守ることで愛犬の健康をサポートすることができます。

ただし、調理の際には塩分や油を使わないで茹でることが推奨されます。

たけのこと似た食材に注意が必要

たけのこは独特の硬さと繊維質の多さから、犬に与える際は注意が必要な食材です。

同様に、たけのこに似た特性を持つ野菜や根菜にも気を付けるべきです。

例えば、ごぼうやれんこんも食物繊維が豊富で消化しにくく、喉に詰まる危険性が懸念されます。

これらの食材を犬に与える場合は、小さく切り、充分に加熱するなどの処理を行うことが大切です。

また、「犬にたけのこを与えないほうがいい4つの理由」にも該当するリスクを考慮し、似た食材では特に摂取量に注意しましょう。

栄養バランスを考えた野菜の選び方

愛犬に野菜を与える際は、栄養バランスを意識することが大切です。

一つの食材に偏らず、さまざまな野菜を組み合わせることで、犬の体調や健康を総合的にサポートできます。

例えば、ビタミンAが豊富なにんじんや、タンパク質を含む枝豆、消化を助けるかぼちゃなどは、愛犬の体に良い影響をもたらします。

また、たけのこのような食材をどうしても与えたい場合は、事前に獣医師に相談し、安全に与える方法を確認することが推奨されます。

安全な与え方で愛犬の健康を守るために

信頼できる情報源から得た知識を活用

愛犬にたけのこを与える際には、正しい知識を持つことが重要です。

たけのこには犬にとってリスクとなり得る要素が存在しますが、調理や与える量を適切に管理することで安全に提供することが可能です。

まずは、動物医師や信頼のおけるペット栄養学の専門家が提供する情報を参考にしてください。

インターネット上にはさまざまな情報が溢れていますが、誤った情報による健康被害を避けるため、学術的な根拠のある情報源を選ぶようにしましょう。

愛犬の体調を観察しつつ少量から試す

たけのこを愛犬に与える際は、少量から始めることが大切です。

特に初めて与える場合、アレルギー反応や消化不良のリスクがあるため、愛犬の様子を観察しながら慎重に進めてください。

愛犬がたけのこを食べることで嘔吐や下痢、皮膚のかゆみ、腫れなどの症状を示した場合は、すぐに与えるのを中止し、必要に応じて獣医師に相談しましょう。

犬の体調や体質は個体差が大きいため、他の犬にとって問題がない食材が自分の愛犬に合わないというケースも少なくありません。

健康維持のために適切な与え方を習慣化

愛犬にたけのこを与える際には、加熱処理やアク抜きなど適切な調理を行い、安全な形で提供することを心がけましょう。

また、一度成功したからといって過信せず、愛犬の健康維持を第一に考えた与え方を習慣化することが大切です。

例えば、与える量を愛犬の体重や体調に応じて調整し、食事全体の10%を超えない範囲で供するようにしましょう。

さらに、季節の変わり目や体調に変化が生じた際は食べさせる内容を見直すことも大事です。

まとめ

筍を茹でる

以上、犬にたけのこをおすすめできない理由をお伝えしました。

  1. 消化不良を起こす
  2. 誤嚥の可能性
  3. 結石の一因になる
  4. アレルギーに似た症状を起こす

もし与える際は【茹でで、しっかり灰汁を取って、細かく刻む】ことを忘れずに。

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